巻二 · 図版 10
複利の非対称
最良の日を逃すと、何が残るか
1949年5月16日に 100 を投じ、上昇率の大きかった日だけを取り除いていったときの 到達点。対数目盛、月末値。
77年を通して持ち続けた場合、100 は 37,234 になる(372 倍、年率 +7.97%)。 ここから上昇率の大きかった 10 日だけを取り除くと 13,814、つまり 138 倍にまで落ちる。 30 日 ── 全 19,175 営業日の 0.16% ── を逃すと 38 倍、年率は +4.82% になる。 問題は、その最良の日がどこにあるかである。上位の日はほとんどが暴落の直後、 つまり「もう持っていたくない」と最も強く感じる時期に集中している。 2008年10月14日(+14.15%)も、2024年8月6日(+10.23%)もそうだった。
データと出所
出所:FRED(NIKKEI225)、日本取引所グループ。配当を含まない価格リターン。 表示は月末値ですが、除外の判定と複利計算は日次で行っています。
GET https://jpxhistory.com/api/v1/missing-best-days.json —
元データ(JSON)。
CC BY 4.0。最終更新 2026-08-11T05:34:13Z。
よくある質問
最良の10日を逃すとどうなりますか?
372 倍が 138 倍になります。年率では +7.97% から +6.59% へ、1.4 ポイント低下します。
なぜ数日でこれほど差がつくのですか?
複利だからです。取り除いた日の上昇率が、その後の全期間に対して掛け算で 効かなくなるためです。
最良の日はいつ現れますか?
多くは暴落の直後です。2008年10月14日(+14.15%)はリーマンショックの渦中、 2024年8月6日(+10.23%)は史上最大の下げ幅の翌日でした。